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2010年5月31日 (月)

パワーリフティング判定の優先関係(形式か実質か)

 本日、パワーリフティング大会の審判員を行って参りました。参加選手に対して、審判員の人数が不足気味のため、ほとんど審判に入りっぱなし状態です。トータルで200~250試技を判定したのではないかと思います。
 判定が分かれるケースも少なからずありましたが、いつも通り、自己の良心に従った判定を行ったとの自信はあります。決して他審判員の判定を参考にしないことを、今回も守りきれたと自信を持って言い切れます。
 もっとも、200試技以上を判定していれば、誤審がなかったとは言い切れません。おそらく誤審はあったと思います。ただ、この場合でも他の審判員が本来の判定をしていれば、結果的には、選手に不利益が生じることはありません。
 このように現実の試技に関しては、一人の審判員の判定ミスが結果へ影響するはありません。問題は試技に関して形式的失格事由があった場合です。
 具体的には、このような事案がありました。スクワット試技において、選手はギリギリの力を振り絞って、挙上していたのですが、補助員が、主審の指示なく、自主判断で補助に入ってしまったのです。おそらく補助員が、完潰れの危険を感じたものと思われます。
 ただ、私自身は、補助に入る前の時点で、バー下がりを理由として赤判定の心証を抱いていましたので、いずれにしても赤判定でした。他の審判員も同様の理由で、赤判定を出すつもりっだったようです。
 しかし、補助員が、主審の指示なく挙上中に補助に入ってしまったため、再試技かどうかが合議となりました。結果は、いずれにしても赤判定だったので、赤×3の失敗試技でとなりました。
 結果はこれで確定したのですが、個人的には、いささか疑問を持ちます。すなわち、この場合、形式ミスが優先するのではないかと考えるのです。つまり、指示なく補助員が補助した以上、これだけの理由で再試技とすべきであって、実質的にどうであったかを審議することは、問題があると考えるのです。
 そもそも、形式的ミスがとは手続面のミスです。今回とは逆のケースを想定してみれば、手続きミスが優先されることが明らかです。例えば、スクワット(ベンチプレス)の試技としては、完全に上げ切ったが、「ラック」の声がかかる前に、ラックへ戻してしまった場合です。この場合、いくら挙上部分の試技が完璧であっても、赤判定となるはずです。仮に「ラック」の声がかかるまで待ったとしても、きちんと戻せたから白判定とはならないはずです。
 従って、実質的試技が赤であっても、形式面でミスがあった以上、再試技とするのが、筋ではないかと思うのです。
 このことは、刑事訴訟法上の違法収集証拠排除法則と同じ原理ではないかと思います。違法収集証拠排除法則とは、証拠収集の過程に重大な法律違反がある場合は、証拠として採用出来ないことをいいます。例えば、捜索差押令状なしに、家宅捜索を行った結果、覚せい剤が発見されたような場合です。
 この場合、覚せい剤所持の現行犯であることは、疑いもないのですが、その捜索差押令状なしに家宅捜索するとこが、憲法35条違反であるため、押収された覚せい剤を証拠とすることが出来なくなります。その結果、覚せい剤所持という事実が立証できなくなるので、無罪判決が下されることになります。
 パワーリフティング大会において、補助員が主審の指示なく補助してしまうことは、重大な手続き違反でと言えます。
 よって、今回のケースでは、形式的ミスだけを理由に、再試技対応すべきであったと考えるのが妥当ではないかと思います。
 本日は、以上です。

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